CREPEセミナーをご案内します。
日時: 9/11 月曜日 16:00-17:30
講師: 一方井祐子(金沢大学人間社会研究域地域創造学系)
場所: TBA
タイトル: 理系になぜ女性が少ないか – データから考える現状と課題 –
概要: 世界的にみても、日本では理系を学ぶ女性が少ない。2019年のデータによると、自然科学系に占める女性の割合はOECD諸国平均で52%(男性48%)なのに対し、日本ではわずか27%(男性73%)である。女性の理工系分野への進路選択を支援する様々な取り組みはこれまでにも行われきたが、状況が変わらないのはなぜなのか。私たちの研究グループでは、社会にある「無意識の思い込み」に着目し、一般市民や保護者、中学生などに対する調査を中心にデータにもとづく実証的な研究を行ってきた。理系分野には男性的イメージが強いこと[1]、理系の中でも特に女性の割合が少ない数物に対する男性的イメージには、職業イメージや数学ステレオタイプ(女性は数学ができないという思い込み)が関係すること[2]、中学生の頃に物理を嫌いにな
る女性が多いこと[3]、などのデータを共有しながら、現状の改善に向けて取り組むべきことについて議論したい。
[1] Y. Ikkatai et al., JCOM, 19(1), A08. (2020)
[2] Y. Ikkatai et al., Public Underst Sci, 30(7), 810-826. (2021)
[3] Y. Ikkatai et al., Phys. Rev. Phys. Educ. Res., 17(1), 010141. (2021)